【COLUMN】Vol.15シャンプーが泡立たない⁉
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こんにちは。販売企画課の鈴木です。
今回のコラムでは、ドイツから日本に7年間留学で滞在し、昨年末に帰国した知人との会話についてお話ししたいと思います。
その知人は、日本滞在中に弊社のシャンプーとトリートメントを気に入って使ってくれており、帰国する際にもそのシャンプーとトリートメントを持ち帰ってドイツでも使用してくれたそうです。
が…何かが違う。
話を聞いてみると、まず「シャンプーの泡が立たない」とのこと。日本では少量でも手で泡立てればフワッと泡立つのに…。シャンプー剤が少ないと思い、日本で使っていた倍の量を手に取っても、泡立ちは多少良くなるものの、ふんわり泡ではない…泡立てネットを使っても、いまいち。
次に、「洗い上がりの髪が硬い」とのこと。日本では仕上がりが滑らかで、クセ毛が扱いやすかったのに、帰国後は髪は絡まないものの、乾かすと硬い。本人曰く「パスタのアルデンテ(芯が残ったようなごわつき)」だそうです。
さらに、香りも若干刺激がある気がすると…
開封済みの状態で持ち帰ったものだから気圧のせい?と、気になって新品を使っても変わらず…。
なぜ?という話になりました。
そこで調べてみたところ、着目したのは「水」。
私たちの生活で使う水には、「硬度」というものがあり、それによって水の特徴が異なります。硬度とは、水1Lあたりのカルシウムやマグネシウム(金属イオン)の含有量を表したもので、WHO(世界保健機関)が定める基準で、120mg以上は「硬水」、120mg未満が「軟水」とされています。硬水は口当たりが重く苦みを感じ、軟水はまろやかな口当たりとさっぱりとした風味が特徴で、日本の水道水や国産のミネラルウォーターはほとんどが軟水です。
逆に硬水が多い地域は、ヨーロッパやロシア、北米になります。国や地域で軟水と硬水に分かれる要因としては、地質や地形が挙げられるそうで、雨や雪解け水が山を流れ出てくる間に、ミネラル豊富な地質(石灰岩)を通過して成分を取り込み、ゆっくりと流れるほど硬水になり、反対に山の傾斜がきつく、水の流れが速い地形では、ミネラル成分は少なくなり軟水になるそうです。
知人が感じたシャンプーの泡立ちの悪さや髪のごわつきは、おそらく住んでいる地域の水が硬水で、それに多く含まれる金属イオンの影響が大きいと考えられます。硬水に多く含まれる金属イオンが、界面活性剤と結合物を作ることにより、シャンプーの泡立ちを悪くし、髪同士の摩擦が増え、手触りの低下につながるそうです。
弊社の製品に限らず、日本で販売されているシャンプーは軟水に適した製品なので、硬水の地域で使用したときには質感等に違いが出ることがあります。日本人は軟水での生活に慣れているため、軟水の髪に対する影響などはあまり感じることはないと思います。
秋の行楽シーズンや年末年始、海外出張などで硬水の地域を訪れる際には、硬水による髪ダメージへの対策として保湿が大切です!対策としてシャンプー&トリートメントの後にヘアミルクやオイルを使えば、ダメージを補修しながら、保湿もできます。ヘアミルクやオイル、トリートメントを使い分ければ、髪に必要な潤いが保たれ、気になるごわつきも軽減されます。
海外を訪れた際には「日本とは水が違う!」ということを思い出していただき、先に書いたような対策を参考にして、その土地での滞在をお楽しみください。